第8回 避難ハッチ

6階以上あるマンションでどう見ても階段が一つしかないものがあります。どうしてそんなことが許されるのだろう、階段が二つ必要と言う法律が出来る以前に建てたのだろうかと専門家に聞いたら、避難上有効なバルコニー  があれば良いとの返事でした。つまりバルコニーに避難ハッチがあれば良いと。

避難ハッチとは何か?ネットで検索してみたらバルコニーの床にある四角いステンレスの装置で、ステンレスの蓋を開けボタンを押すと金属のはしごがパタンパタンと下に降りていきます。その四角い穴からはしごで下のバルコニーに逃げられるというわけです。

12月19日の三菱地所レジデンスマンションの説明会で「地上40メートルのところで、お年寄りや小さい子どもが避難ばしごで降りられるだろうか。本当に命の危険がせまっている最後の最後に使うもので、やはり階段はマンション住民のためには必要だ」と発言した住民がいましたが、避難ばしごとは避難ハッチのことだったのだと専門家の話を聞いてはじめて分かりました。

高いマンションを見上げて避難ハッチを使うことを想像するだけでそんなこと怖くてできないと思います。それにマンションの真ん中辺から火が出た場合、それより上の階の人は上に逃げようとしても自分では避難ハッチで上に逃げることは出来ません。上の階の人がハッチを開けてはしごを下ろしてくれれば別ですが。

ネットには別の恐ろしいことが書いてありました。ベランダで煙草を吸っていると、上階の嫌煙者の人がハッチを開けて覗くのだそうです。

また蜘蛛男みたいに高い所が怖くない犯罪者には便利な装置になるかもしれません。

やはりマンションでは避難ハッチが要らないくらい階段が整備された部屋を選ぶべきでしょう。(あ)
写真:避難ハッチ

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