第35回 高層マンションの維持管理1
高層マンションの管理組合をやっている人が、「15年目のメンテナンスは出来るんですよね、でも30年目のはできないな」と言っていました。「1回目の時は一軒50万円でも出してくれるけど、2回目は出せない。積立金もちょっとした修理に使ってしまってなくなっている。一番金がかかるのが多層駐車場ですね」。たしかにたとえば40歳ぐらいでマンションを購入したとして、1回目は50代で50万円は支払えますが、2回目は70歳くらいで老後を考えると50万円なぞ出したくないですね。もっと高齢で購入していれば更に切実です。老朽化した高層ビルが林立するのを想像したくないですが、怖い現実です。
第33回 適正価格2
常盤9丁目のザ・パークハウスマンションのすぐ近く、同じく北浦和駅から5分のところで、常盤小・常盤中の学区内の戸建て分譲住宅が2棟売り出されています。以前は庭のない1軒家でした。最初はたしか2棟とも5,280万円だったのに、気が付くと、4,680万円に値引きされていました。1棟は敷地面積15.69坪で延べ床面積31.74坪で、もう1棟は敷地面積15.55坪で延べ床面積31.82坪です。価格的には似たような物ですが、こちらの方が床面積は広いです。それでも売れ残っていることから、どちらも適正価格ではないように思われます。
写真 2軒の新築分譲住宅
第32回 適正価格1
そろそろマンション新築もいいかげんにしてほしいと思い、飽和状態でないかと希望的観測を言うと、駅から5分ならまだまだ売れると言う人がいます。しかし常盤9丁目の三菱地所レジデンスのマンションは北浦和駅から5分で、浦和区の名門といわれる常盤小、常盤中の学区です。3月末が引き渡しなのに、完売にはいたっていないようです。
建物本体に張ってあった大きな宣伝幕は外されたと思ったら塀に移してまだ張ってあります。遠くから見えないのであんまり効果はないように思えますが。また新聞には折り込み広告が入ってきます。価格が高すぎるのだろうと言われています。専有面積が21.19坪東向きで4,938万円とか専有面積が22.35坪南向きで5,448万円とか宣伝の折り込みに載っています。個別所有の土地面積は不明ですが1軒当たりとなると少ないでしょう。
写真 塀に貼り付けられた宣伝幕
第31回 立体駐車場
近くに個人所有の3階建て駐車場がありました。すぐ前に住んでいる方の話では10年以上前に4階建ての駐車場を建てたけれども、新築後まもなく上が風で壊れて3階に削ったんだそうです。去年それを壊して平置きの駐車場にしました。今度は中に鉄筋の入ったかなりしっかりしたコンクリートの駐車場になりました。台数は少なくても平置きの方が経済的に有利なんだと納得しました。建物ではない鉄骨組み立ての立体駐車場は耐久年数が15年と言われています。マンションの敷地内に5階とか4階の駐車場を設けることがしばしば見受けられます。居住者すべての車を入れられるわけではありませんし、もし15年経って建て直しをしなくてはならない時に、その費用の負担をどう配分するのか決めるのは大変じゃないかと思います。よく計算すると平置きの方がいいのかもしれません。だいたい近隣住民には騒音、日影で迷惑なのですから。
写真 建設中の立体駐車場
第30回 マンション経営
テレビのドラマ「陸王」の熱血銀行員の上司の類型的に冷たい管理職銀行員を見て、「銀行はやくざよりたちが悪い」と言った70代の女性の言葉を思い出しました。「やくざは見ればやくざと分かるけど、銀行員は背広にネクタイだからひどいことをする人間だなんて分からない。」
賃貸マンションは駅から5分でないと経営が無理らしいと言う話をしていた時でした、彼女は自分のマンションは私鉄郊外の駅から5分のところに建てたのに、1階の貸し店舗に客が入らず、結局土地建物を銀行に取り上げられてしまったと悔しがっていました。大型ショッピングモールや駅ビル・駅ナカの店舗拡大が進み、今や駅から5分でも商業の地域としてやっていけない時代になったのでしょうか。