第13回 地上げのテクニック1

常盤9丁目15番地のマンションの一つおいて東側の3丁目のブロックと、同じく一つおいて西側の9丁目のブロックで地上げが進んでいるそうです。東側は9丁目15番地のマンションと同じ地上げ屋です。また西側は9丁目15番地のマンションの最初の企画者である中山道の大地主が原因らしいと言う話で、それが本当なら同じ地上げ屋かもしれません。

15番地の地上げの話にのった人、のらなかった人や、10年くらい前に9丁目で地上げの話にのって契約したけれども話がつぶれてしまったという経験のある人の話を聞いてみました。

まず共通するのが、あなたの家の前に例えば15階のマンションが建つ、もう誰々さんは売ることに決まった、などと嘘をつくことです。南に高いマンションが建てば自分の家・土地の資産価値は激減します。マンションが建つ前に売ってしまわなければとあせるのは当然です。また個人の資産のことなので、周辺の人と話し合うことはなかなかしないものです。とくに自分だけは損をしたくない、うまくやりたいと考える人は地上げ屋の口車に乗りやすいようです。

しかしよく計算してみると、15階のマンションを建てると言われた土地では15階はとうてい建たない面積、地型であることが分かります。15階マンションを建てたいから地上げ屋は回りの土地が欲しいのです。

たとえ15階でなく10階でも7階でも高い建物が南に建てば日照がさえぎられ住みにくくなるいうことは事実です。でもすぐに地上げ屋の話に乗るのは得策ではないようです。逡巡していると地上げ屋は値段をあげていくそうです。

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 写真:7世帯、1駐車場が地上げられた土地